こんばんは!
英語を勉強しているけれど、ネイティブの話す英語は早すぎて、なかなか聞き取れるようにならないとお悩みの方は多いのではないでしょうか。
実は、ネイティブが話す英語は私たちが学校で習う通りに発音していないからです。
「えっ?それじゃ聞き取れるわけないよ!」と言いたくなりますよね。
実は音声変化といって、単語同士が繋がることによって発音が変化しているからなんです。
今回は、この英語の音声変化についてご紹介します。
また音声変化は、一定のルールがあり、主に5パターン覚えるだけで信じられないくらいリスニング力がアップするんです。
目次
英語の音声変化とは?
ネイティブが英語が話す際に、単語を続けて発音することによって、元々の発音が変化することを音声変化と言います。
例えば、ビートルズの有名なLet it beという曲がありますが、ネイティブが自然に発音すると「レット・イット・ビー」ではなく、「レリビー」のように発音されます。
他の例として、I get off.は「アイ・ゲット・オフ」はなく、「アイ・ゲロフ」のように発音されます。
繋がる単語は無数にあるので、一つ一つ覚えていくのは不可能です。
しかし幸いなことに、この音声変化には5つのパターンがあります。
このたった5つのパターンさえ覚えてしまえば、実際にネイティブが話している英語が驚くほど聞き取れるようになるんです。
では、実際に見て行きましょう!
音声変化の5つのルール
音声変化には5つのルールが存在します。
「連結」「同化」「ら行化」「脱落」「弱形」です。
連結
連結(Linking)は、単語同士の音が繋がって発音されることです。
連結は、最初の単語が子音で終わっていて、次の単語の最初の音が母音である時に繋がって発音されるというものです。
注意点として、単語の子音で終わっているということは スペル上ではなく発音上の話です。
come over やって来る
comeはeという母音で終わっていますが、発音上/kʌm/と子音で終わっていて、overは母音で始まっています。そのためこの2つの単語は連結して「カモゥヴァー」のように発音されます。
同化
同化(Assimilation)は、ある音が隣り合う音に影響を受けて違う音に変化することです。
実は同化のパターンは複数あるのですが、ここでは良く出てくる/t/,/d/,/s/,/z/の音が後に続く/j/の音と混ざり合うパターンをご紹介します。
Could you ~ですか?
couldの/d/とyouの/j/が同化して、/d/は/dʒ/ヂュ「クゥヂュ」のように発音されます。
ら行化
ら行化(Flapping)とは、/t/や/d/の発音が、日本語の「らりるれろ」のような音で発音されることです。
ら行化には2パターンあります。
/t/や/d/が母音に挟まれる
/t/や/d/が母音に挟まれると、日本語のら行に近い発音になるのです。
computer kəmpjúːṭɚ コンピューター⇒コンピューラー
heat it up híːt ít ʌ́p 連結も起こっているため、ヒートゥ イットゥ アップ⇒ヒーリラァブ
ladder lǽdər ラダー⇒ララー
inside out insáid áut インサイドゥ アウト⇒インサイラウトゥ
/t/や/d/が母音と/l/に挟まれる
/t/や/d/が母音と/l/に挟まれると日本語のら行に近い発音になる
little lítl リトゥ⇒リロゥ
cuddle kʌ́dl カドゥ⇒カロゥ
脱落
脱落(Elision)とは、あるべき音が発音されない、あるいは聞こえにくくなることです。
単語と単語の間で同じ子音が続く時には、1回の発音で済ませてしまうのです。
脱落には細かくわけて4パターンあります。
語末の破裂音が脱落
単語や文の終わりが、破裂音になることがあります。
破裂音というのは、/p/ /t/ /k/ /b/ /d/ /g/の音のことです。
Good luck!グッドゥ ラック⇒グッ ラッ
Watch out!ワッチ アウトゥ⇒ワッチャウ(連結も起こっています)
子音+子音で前の子音が脱落
子音が2つ続く場合、前の子音の音が聞こえなくなるのです。
ただし、完全に脱落しているのではなく、破裂を起こしていないというだけです。
cute dog kjúːt dɔg キュートゥ ドッグ⇒キューッドッグ
red dress red drés レッドゥ ドゥレス⇒レッドゥレス
子音と子音の間の/t/,/k/,/d/が脱落
子音が3つ連続する場合、真ん中の/t/,/k/,/dが聞こえなくなります。
mostly モーストリー⇒モースッリー
apartment アパートメント⇒アッパーッメント
/nt/の連続で/t/が脱落
ラフなアメリカ英語の会話で聞かれる音声変化で、/nt/の発音で/t/が聞こえなくなります。
ただしイギリス英語の場合は、脱落せず普通に発音されます。
twenty トゥウェンティ⇒トゥウェニ―
弱形
弱形(Weak Form)とは、弱く短く発音されることです。
aやtheなどの冠詞、前置詞、人称代名詞、助動詞、接続詞などは、意味や内容が少なく弱く発音される傾向があります。
ただし、これらが特別な意味を持つ場合は強く発音されることもあります。
人称代名詞
our アワー⇒アー
your ユアー⇒ヨ
前置詞
for フォー⇒フォ
at アットゥ⇒アッ
助動詞
will ウィル⇒ウァル
can キャン⇒カァン
be動詞
be ビー⇒ビッ
am アム⇒ァム
英語の音声変化の学び方
英語の音声変化の学び方は、「ディクテーション」「リピーティング」「シャドーイング」の3つの方法があります。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえてくる音声を文字に書き起こす方法です。
選ぶテキストは長文ではなく、短文がいいでしょう。
まずは、テキストを見ないで挑戦してください。
何回繰り返してもOKです。
どうしても分からないところは、後でテキストで確認します。
どのような音声変化が起きているのかを確認して、実際に自分で発音してみましょう。
リピーティング
リピーティングは、音声を聞き終えてから真似をして発音する方法です。
ネイティブの音声を聞いて、自分で実際に声に出して真似てみます。
とにかくこの繰り返しが大切です。
シャドーイング
レベルは上がりますが、慣れてきたらシャドーイングをしてみましょう。
シャドーイングとは、聞こえてくる英文のすぐ後ろを影(shadow)のように追いかけながら、真似して発音する方法です。
聞きながら発音するという2つの事を同時に行うので、レベルは高いですが、確実に英語スキルは上達します。
まとめ
いかがでしたか?
英語の音声変化には下記の5パターンあります。
- 「連結」
- 「同化」
- 「ら行化」
- 「脱落」
- 「弱形」
このパターンを覚えてしまえば、英語のリスニング力がぐんとアップすること間違いなしです。
また、ディクテーション、リピーティング、シャドーイングを取り入れて音声変化を学習しましょう。
以上、参考になれば幸いです☆